【連載:映画で分かる女の本音】~ドSなイケメンから学ぶ恋の基本〜『オオカミ少女と黒王子』

大人の雑談の場で恋愛の話になったとき、でもあまり自分のことは話したくないなぁ……というとき、つい小さな嘘をついてしまうことってあると思います。

わざわざ自分の恋愛事情を詳しく説明するのは面倒。「募集中です」とか「いい出会いがなくて」とか、当たり障りのない言葉でその場を逃げ切ることも大人女子には必要だったりします。

嘘も方便。ではありますが、明らかな嘘は当然NG。ただ、周りが次々と結婚していくのに自分はいつまでたっても“おひとりさま”だと彼氏話や結婚話についていけず、見栄を張りたくなる気持ちも分かります。

だから映画『オオカミ少女と黒王子』のヒロイン、エリカ(二階堂ふみ)の気持ちもよーく分かる。

エリカがついてしまった嘘は、彼氏がいないのに「いる」と言ってしまったこと。

友達グループの話題についていくためについ嘘をついてしまった。本当は彼氏どころか恋愛経験はゼロ。バレるのは時間の問題でした。

そこで彼女が取った行動は――街で見つけたイケメンを盗撮 → 彼氏として友達にその写真を見せる → 実は同じ学校で“王子”と騒がれている人気者だった → 嘘がバレないように王子こと恭也(山﨑賢人)に彼氏のフリをしてもらう、ということ。

嘘はバレずにピンチは回避しますが、学校いちのイケメンが彼氏になったことでより注目されることになってしまいます。

ホンネスト

そして、一見優しそうに見えた恭也がやっかいだった! なんと、腹黒でドSな性格だった! 彼氏のフリをする代わりに絶対服従を言い渡されてしまうわけです。

から始まった偽物の恋はどうなるのか? というのがこの青春恋愛映画の面白さ。

「あんなドS男」と文句を言いつつも、どんどん恭也に惹かれていくエリカ。

一方、恭也にとっては面白半分ではじめた恋人ごっこだったはずが、エリカの気持ちが変化することで“ごっこ”が“本気”に変わっていく。

面白いのは“”の彼氏彼女だから言えてしまうこともある、ということです。

意識する前は何でも話せていたのに、この人のこと好きかも……と意識をした途端に人は身構えてしまう

仕事でも習い事でも経験を積めば何か身につくものですが、恋愛の場合はどうやら当てはまらないようで……経験を積めば積むほど身構えてしまう。強い大人女子ほど身構えてしまう。

これは果たして“かわいい甘え”なのか、それとも“単なるワガママ”なのか、その境目が分からなくなってしまう。だから身構える。

結果、言いたいことが言えずにフラストレーションが溜まって……悪循環に陥るわけです。

そんな大人女子に響くセリフが恭也のセリフにありました。腹黒&ドSですが、彼の言葉って意外と的を射ているんです。なかでも妙に納得したのは――。

「俺のこと本気でオトしたかったら、俺ん中こじ開けるつもりで、正面から入って来い。」

ホンネスト

相手が自分のことをどう思っているかとか、これを言ったら嫌われるんじゃないかとか、自分の頭のなかで勝手な想像をするのではなくて、面と向かって気持ちを伝えろということ。その勇気は確かに大切です。

嘘から始まる恋の行方を楽しみつつ、誰かを「好き」と気付いたときにどうすべきか? 今、誰かを好きになりかけている人、『オオカミ少女と黒王子』にヒント、隠れています!

 

 

キャスト:二階堂ふみ 山﨑賢人/鈴木伸之  門脇麦 横浜流星 池田エライザ 玉城ティナ 吉沢亮/菜々緒

原作:八田鮎子作「オオカミ少女と黒王子」(集英社「別冊マーガレット」連載)

監督:廣木隆一

脚本:まなべゆきこ

音楽:世武裕子

主題歌:back number 「僕の名前を」 (ユニバーサル シグマ)

配給:ワーナー・ブラザース映画

(C)八田鮎子/集英社 (C)2016 映画「オオカミ少女と黒王子」製作委員会

公式サイト:ookamishojo-movie.jp

公式Twitter:@ookamishojo_m

公式ハッシュタグ:#オオカミ少女と黒王子