【ネット婚活】【連載】ショジョの奇妙な冒険~長電話は、電波を使った拘束具~

電話は昔から恋愛には欠かせないツールですが、私にはイマイチその良さがわかりません。特に「長電話」の魅力が、理解不能です。

長電話って、「電波による拘束プレイ」だと思いませんか?

考えてもみてください。電話をしている間、話をすること以外何もできないじゃないですか。受話器を肩に挟んでペディキュアを塗る、もしくは通話をスピーカーにして用事を済ませながら会話をする…ということも出来なくはありませんが、恋人との電話中に他のことに気を取られるのは、あまり褒められたことではないでしょう。

いくらお互いの顔や姿が見えなくても、いえ、見えないからこそ、受話器から聞こえる相手の声と言葉に集中するのが、マナーというもの。

つまり長電話をしている間は、肉体的にも精神的にも、受話器の向こうの相手に支配され、拘束されてしまうわけです。長電話は、お互いを肉体的にも精神的にも支配する、『拘束具』といってもいいと思うんです。

話がしたいのなら直接会いにいけばいいのに、なぜ長電話という不自由なツールに、わざわざ時間と通話料をかけてしまうのでしょうか。電波と充電さえあれば、遠くの相手とすぐに繋がることのできる電話は便利ですが、人と人とを結ぶはずの電波が、お互いを縛り合う拘束具になっていることに私は疑問を抱きます。

携帯電話の普及で、「すれ違い」や「待ちぼうけ」といった、カップルの間に危機を招く古典的なアクシデントはなくなりましたが、代わりに現代の恋人達は、いつでもどこでも、目には見えない電波で心や体を縛られてしまうリスクを負っているのではないでしょうか

ですが世の中には、ついつい恋人と長電話をしてしまう女性が多いのも、また事実。もしかしたら恋人たちは、会えない時間も縛りつけられていることに、快感や安心を覚えているのかもしれません

そう考えると長電話はお互いを縛り付け合う行為、つまり拘束プレイであると言えるのです。

ショジョの私にはハードルが高すぎる拘束プレイ。電波という拘束具に縛られていたい、もとい長電話をしたいと思える相手と出会った時に、初めてその良さがわかるのかもしれない…と、期待半分、恐ろしさ半分で、その日を妄想するのでした。