「理想の人は、私を尊重してくれる人!」の罠 by ぱぷりこ

『妖怪男ウォッチ』ぱぷりこです。よく婚活・恋活相談を受ける時、私は「ゆるふわ言葉と形容詞は爆破せよ!」と主張しています。なぜなら、考えているようで何も考えていないから。

特に「どんな人が好みなの?」「どういう人と恋愛して結婚したいの?」という質問への答えは、ゆるふわ言葉と形容詞のオンパレードになりがち。

本連載では、「どんな人が好み?」への回答によく見られる「あいまい・ゆるふわ表現の罠」を分析します。

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本日のあるある回答「尊重してくれる人」

「ちゃんと私を尊重してくれる人がいい」

モラハラ男・DV男と付き合って疲弊した女性、男尊女卑アレルギーの女性から、しばしばこのような言葉を聞きます。自分の意見が尊重されないなんてストレスの極みです。われわれ人類は基本的人権を有しているので、自分を尊重してくる相手を望むのは自然なことです。

 

「私を尊重してくれる人」= 私の意見を優先してくれる人

ですが、「具体的にどういう時に、尊重してくれているって思う?」と聞いた時、下記のように「自分の意見より、私の意見を優先してくれる人」という意味の場合は注意が必要です。

「今の彼は、私の意見を尊重してくれるんだよね。なんでも『君が決めていいよ』って言ってくれる」

「前彼は『女は俺の後ろをついてこい』みたいなタイプで、基本的に彼が行きたい店とか旅行先とか彼が行きたいところ優先だった。おごってもらうからあまり強く言えなかったけど、行きたいところに行けないのがストレスだったから、次に付き合う人は、私の意見をちゃんと聞いて尊重してくれる人がいい」

 

自分の意見を優先してくれる人を求めると陥りがちな罠

「私を尊重してくれる人」を「自分の意見より、私の意見を優先してくれる人」という意味で使っている場合、下記の罠に陥る可能性があります。

・「えーなんでもいいよー」という、主体性がない男性に引っかかる

・意思決定コストを自分1人で負担しなくてはならない

・「君が決めたんだから」と言われ、意思決定の結果と責任を1人で負担しなくてはならない

・パートナーが相談相手にならないため、相談相手がおらずストレスがたまる

・ワンオペ状態になり、過重労働で倒れる

 

「自分の意見より、私の意見を優先してくれる人」には2つのパターンがあります。

1 自分の意見はあるが、私(相手)の意見を優先しようとする人

2 自分の意見がないため、私(相手)の意見を優先しているように見える人

 

1はそれほど問題ないですが、2は注意が必要です。自分の意見がなく主体性がない人は、「君が決めていいよ」「君の意見に従うよ」と相手に譲るような口調で「君が決めて」と言ってきます。一見すると紳士的な行動に見えますが、彼らは「意思決定コスト」を払おうとしていません。

意思決定コストとは、「意思決定をする際に、調査・比較検討・思考・決定する労働コストと時間コスト」および「意思決定の結果と責任を負うコスト」のことです。主体性がない人は、パートナーに意思決定コストを丸投げしてきます。

 

「丸投げする代わりに文句を言ってこないならいいのでは? 好きにやった方がストレスがたまらないのでは?」と思うかもしれませんが、結婚は365日続く「生活」です。婚約、挙式、新婚旅行、居住先、家事、貯蓄計画、保活、子供の教育方針、介護問題など、結婚してからは決めなくてはならないことが山ほど出てきます。これらの物事を1人ですべて調べて考えて意思決定するのはとてつもなく大変です。

さらに、「なんでもいいよ」パーソンは自分の意見がないため、相談相手として頼ることができません。2人の生活であるはずなのに、1人ですべてを背負っている「ワンオペ」状態なので、孤独を感じ、ストレスと疲労がみるみる蓄積していき、倒れる人も出てきます。

 

結論:尊重と丸投げは違う。一緒に意思決定できるかを確認

「尊重」と「丸投げ」はまったく違うのですが、付き合っている段階では両者の違いが見えにくいのが、この罠の怖いところです。恋人時代にも意思決定する機会はありますが、多くは「今日のごはんや外食先」といった軽い意思決定、「旅行先」のように毎日あるわけではないイベントの意思決定なので、丸投げされても負荷が軽く気が付きにくいためです。

しかし、結婚すると24時間365日一緒にいるため、意思決定の数と頻度が爆発的に増えます。負荷がかかってようやく「なんかつらい」と感じる人は多いです。「丸投げされている」「ワンオペになっている」とわかればいいのですが、「なんか疲れる」「イライラする」という不調を感じるばかりで原因を自覚できない人もいます。

この罠にはまらないようにするためには、「結婚生活という共同プロジェクトを2人で進めるにあたり、どう意思決定したいか、作業分担したいか」を具体的に考えてみることです。

「三度の飯より意思決定が好き! 基本的には全部、自分で決めたい! ワンオペ上等!」という人なら、丸投げパーソンがパートナーでも問題ないでしょう。「お互いの意見を出し合った上で決めたい」「自分が得意なところは自分がやり、相手が得意なところは相手に任せたい」「自分が迷っている時は相談したい」なら、相手がちゃんと自分の意見と主体性を持っている必要があります。

 

理想のパートナーシップ像を確認したら、「相手はプロジェクトを一緒に運営してくれそうか」という視点で見ることができます。できれば、そこそこ意思決定コストが大きい物事を一緒にやってみるといいでしょう。そうすれば、結婚してから「こんなはずじゃなかったのに」と嘆く事態を予防できます。

 

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著者:ぱぷりこ

『妖怪男ウォッチ』を書くインターネットの妖精&外資OL。恋愛市場で観測した百鬼夜行を供養中。チャームポイントは筆圧。

 

 

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