「理想の人は、仕事への熱意がある人!」の罠 by ぱぷりこ

『妖怪男ウォッチ』ぱぷりこです。よく婚活・恋活相談を受ける時、私は「ゆるふわ言葉と形容詞は爆破せよ!」と主張しています。なぜなら、考えているようで何も考えていないから。

 

本連載では、「どんな人が好み?」への回答によく見られる「あいまい・ゆるふわ表現の罠」を分析します。

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本日のゆるふわ表現「仕事への熱意がある人」

「仕事への熱意がある人がいい」

仕事が大好きなバリキャリ、自分の仕事にプライドがある女性、営業職などで激烈な競争を生き延びている女性は、「仕事への熱意がある人がいい」という理想を口にします。

「俺は存在するだけで給料を振り込まれる価値がある」「与えられた仕事をするなんて凡夫の発想」と仕事への無気力ぶりを激しくアピールする人よりも、仕事へ熱意をもって取り組んでいる人のほうが、「自分と同じ世界線に生きている人でちゃんと会話が成立する」と安心できそうです。

 

 仕事への熱意がある人= モーレツ社員型ハイスペ男

「仕事への熱意」は人事や採用担当が好みそうな言葉ですが、具体的にどのような人を指すのでしょうか?

 

「合コンで出会った人は、毎日定時に帰ってるんだって。残業はしたくない主義らしいけど、向上心が足りない男って出世できないよね。仕事に熱意がない人って本当にダメ」

「仕事への熱意がない人って、趣味の話とか休みの話とかするけど、ぜんぜんつまんないし尊敬できない。女の私がこれだけやってるのに、体力がある男がそんなぬるくてどーするの?」

「仕事第一だから、そんなにLINEとかできないし、土日だって普通に仕事することあるから土日に毎週デートとかムリ。だから、仕事への熱意が同じぐらいの人じゃないと、生活パターンが違いすぎて付き合えないと思う」

話を聞いていると、「仕事への熱意」という言葉の背景に「自分と同じように仕事第一で、自分と同じような働き方をする人」という前提があります。具体的な言葉で言い換えれば「残業上等、激務上等で、プライベートを犠牲にして仕事をする人」という意味です。

さらに「男性は女性より強く能力が高くあるべきだ」というマッチョ思想もあります。彼女たちの脳内では「自分よりも仕事への熱意が少ない」=「自分よりも仕事の能力が低い」という意味です。「仕事への熱意がない」と「だから尊敬できない」は高確率で同時に登場しますが、これはつまり「自分よりも仕事の能力が低い男は、男として魅力的ではない」という意味です。

 

「自分より上でいてほしい」願望は、スペックについても当てはまります。バリバリ仕事をしているバリキャリは同世代平均よりも高い年収を稼いでいることが多く、そうなると「平均年収よりも稼いでいるハイスペ男」という条件が追加されます。

これらをまとめると、「昭和のモーレツ社員のような働き方をして、自分より仕事の能力・年収が高いハイスペ男」を望んでいることになります。

 

モーレツ社員型ハイスペ男を求めると陥りがちな

「仕事への熱意がある人」を「昭和のモーレツ社員のような働き方をして、自分より仕事の能力・年収が高いハイスペ男」という意味で使っている場合、下記のに陥る可能性があります。

・出会いが少ない

・出会っても長続きしない

・「仕事が忙しい」という理由ですべてを納得してしまう

・彼氏ができたと思ったら相手に彼女・婚約者・妻がいた

・知らずのうちにセカンド女になる

・恋愛経験が乏しいのに「恋愛経験がある」と思い込む

まず、出会いとマッチングの確率が低くなります。「プライベートを犠牲にして働く」前提だと、出会いの場に行く機会が減ります。しかも「自分と同レベルの激務でプライベートを犠牲にしてガツガツ働く人」にターゲットを絞ると「恋愛市場にめったに出てこないレアキャラが、同じレベルのレアキャラを探す」状態に。運良く出会えたとしても、お互いに「LINEは面倒くさいからやらない」「土日は仕事優先」となって会わずにフェードアウト……を繰り返しがち。

このような「あまり会えず、連絡もつきづらい女性」=恋愛市場でマッチングが難しい女性は、「本命の彼女や妻がいるが女遊びをしたい激務ハイスペ男性」に大人気。彼らは本命彼女や本妻に時間と手間をかけなくてはならないため、セフレには「あまり会えず、連絡もつきづらい女性」を選びます。

「仕事が忙しいからなかなか会えない」と言えば納得してくれるし、「じゃあ私も仕事してるね」と1人でいてくれるから浮気の心配もないし、連絡をあまりしなくても疑問を持たれない。まさに「(セフレとして)理想の女性」です。

 

激務遊び人男たちは、「激務バリキャリ女性が恋愛市場でマッチングしにくいため恋愛経験が乏しい」ということをよーーーく知っているので、「仕事が忙しいからなかなか会えないけど、お互いに高め合う関係になろう」などとキラキラした言霊を使って言い寄ります。 

こうして女性たちは「彼は仕事が忙しいから」と鵜呑みにして知らずのうちにセカンド女子となります。当然、遊び人男とはどこかで別れることになるのですが、自分がセカンドにされた構造を知らないので「今回はうまくいかなかったけど、次はうまくいくはず」と同じ失敗を繰り返します。「私は男性に言い寄られるからそこそこ経験がある」と思い込んでしまうと、ますます自分の課題に気づけないまま、さらに失敗を重ねることに。

 

結論:条件の難易度&自分のカモっぷりを自覚しよう

彼女たちが罠にはまる理由は2つ。まず、「仕事への熱意がある」という、誰もが納得するようなキラキラしたゆるふわ言霊を使いながら、「残業上等で出世意欲が強く、自分よりも仕事ができ、連絡をあまり取らなくても大丈夫なハイスペ男」と複数かつニッチな条件を積み上げているから。そして自分のカモ体質を自覚していないからです。

複数条件を積み上げている時点でマッチング確率が激減しますし、誰からも人気で競争率が極めて高いハイスペ男を狙っています。一言で言ってしまえば「仕事ばかりしていて恋愛経験が少ない女子が狙うのはマジ無理ゲー」。ですが「仕事への熱意がある人」という単語からは、この恐ろしい現実が見えません。

 

罠を防ぐ方法は2つ。まず、自分が掲げる条件の厳しさを見直すことです。「熱意」などという計測不能な条件ではなく、「自分と比較してハイスペ男を望んでいないか」「どういう働き方をしているか」といった具体的な言葉に落とし込みます。そうすれば、自分がどういう人を望んでいるか、いかに難しいかがわかります。

そして、「恋愛経験が少なく時間があまりないハイスペ狙いの女性」は、セカンド女子が欲しい激務ハイスペ男の格好のエサになるという事実を知っておくことです。「なぜか振られた」「彼が気づいたら結婚していた」など「なぜか大事にされない」恋愛を繰り返す場合、思いっきりエサ認定されている可能性があります。

理想を高く持つこと自体は悪いことではありませんが、人気市場で戦おうとするなら戦略と実力が必要です。

仕事で成果を出している人ならこの事実はよくわかっているはずですが、仕事ではシビアに現実を見れる人が、なぜか恋愛では「なんとかなる」「特に努力も見直しもしないけど成功する」とゆるふわ夢を見がちです。

罠にはまらないために、仕事で培ったスキルをぜひ「理想の相手」像の分析や、過去の恋愛の見直しに使ってほしいと思います。

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著者:ぱぷりこ

『妖怪男ウォッチ』を書くインターネットの妖精&外資OL。恋愛市場で観測した百鬼夜行を供養中。チャームポイントは筆圧。

ブログ:『妖怪男ウォッチ』
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